今日もまたタスクをリマインドされて、今日もまた誰かに怒られてしまったあなたへ。
重度の後回しグセのある人と同じチームでやりくりしていた経験があり、どうやったら締切を守れるようになるか考えたこと、気づいたことをここにまとめます。
🔖 もくじ
どうして「後回し」になったのか考える
タスクを後回しにしてしまう原因についてまずは気づきましょう。
原因がわかっていないのに対処法だけむやみに試しても効いているかわかりません。
原因を理解することがオンスケへの第一歩です。
「急に締め切りになった」
恐らくあなたはミーティングまでに資料ができてればいいだとか、提案に行く日が締め切りだとか、誰々が今日やれって言ったから今日の帰る時間までにできたらいいだとかそういう考え方をします。できていないと困る日・時間を締め切りにします。いいですか、これは「後回ししたこと」になりやすい締め切りの設定です。
一度は経験したことがあるかと思います、ミーティングの数日前(または前日)に当たり前のように「次のミーティングの資料見せてくれる?」と言われて、できていない→どうして後回しにしたの? という流れ。
自分にとってはまだ締切まで余裕がある状態なのに、なぜか相手にとってはもう締切が来ているのです。この状態が諸悪の根源。後回しの正体。タスク管理が下手といわれる元凶です。
「いつかできればいい」
特に急いでいないタスクがあったとき、あなたはそのタスクをいつかやるリストに突っ込みます。これは今日やることがなくなったときに引っ張り出すタスクリストです。そして往々にして今日やることがなくなることはなく、永遠にいつかやるリストが開かれることはない、というパターンです。
何かのタイミングで相手がふと思い出し、「そういえばあのタスクやった?」と聞かれて「いつでもいいって言ったからやってないよ」という。これを何度か繰り返して気がつくと「後回しグセのある人」となってしまい、ケツを叩かないとタスクをこなせない人と評価されてしまうわけです。いつでもいいって言ったじゃん! という自分なりの正義が通せず悶々としたことだと思います。
今すぐやらなくてはならないタスクができないパターン
- シンプルにタスクの存在を忘れていた。タスク管理ツールに入れるのを忘れていた
- 忙しいのでタスクを今日やることに入れることができない。他にやるべきことがあった
- 本当の「今すぐ」ではないのでやらなかったら、本当に「今すぐ」やるべきことだった
- タスクのことを考えるだけで億劫になってやる気が起きなかった
- このタスクについて話題にすると怒られそうで嫌だった
いつかできればいいタスクができないパターン
- いつやるか決めていない。別にすぐやらなくてもいいと言われた
- 一生「あとでやるタスク」に入っていて着手できなかった
- このタスクを把握しているのは自分だけで、後回しにしても誰も困らないので
- 今更やったことを知られると「まだだったの」と怒られそうで嫌だった
このあたりでしょうか。ご自身はどういうときにタスクを後回しにしてしまうのか思い出しながら読み進めてください。
たった1つの作業でオンスケになる
ここからは私のオススメするタスク管理方法について順を追って説明していきます。どうしてこの方法が有益なのか、読み進めながら理解して頂ければと思います。
やる気や、責任感がないわけではない
やる気がない! 責任感がない! そんな怒られ方していませんか。仕事が遅れるとこんな言葉がよく出てきますがこれでは何も解決しません。
やる気で解決するならもう解決しているからです。すべては仕組みが間違っているのです。どこが上手く行っていないか、何が原因か、そこを掘り下げて仕組みで解決する他ない状況にあなたはいます。
頭の中でやりくりしても良いことはない
締切に間に合わない人、とくにタスクを忘れてしまう人にタスクをどこで管理しているのかと聞くと、大抵がハテナみたいな顔をします。
タスクについてどこにもメモせず頭の中でずっと記憶しているというのです。そして大概が「タスク管理ツールとか使ってたんですけど、なんか使わなくなっちゃって」と言います。
自転車に乗っているときを想像してください。あなたはAに向かっていますが、BとC、できればDにも用事があります。Aに向かっているときに、どうしてBとCとDのことを考えなくてはならないのでしょうか。別に今思い出しても何も良いことはないので忘れてしまっていいわけです。それでも覚えている必要があるのはそれについてどこにもメモしていないから。忘れてはいけないという無意識のプレッシャーがあなたのパフォーマンスを確実に下げています。なぜか脳内でタスク古今東西している状態です。
もし忘れてしまったらどうなるでしょうか。損失しかないですね。つまり「頭の中でタスク管理」をする方法は百害あって一利なしです。
あなたは決断疲れを起こしている
決断コストというものを聞いたことがある人はいるでしょうか。決断疲れともいいます。人間は1日の中でありとあらゆるものを決断していて(例えばトイレに行こうとか、ズボンを下げようとか、それらも全て決断による動作です)とにかく何かを決めることは疲れるので、大事なこと以外は決断しなくてもいいようにルーティン化するべきだという考え方です。
今までは何か作業をしながら次の作業を決断していました。自転車の例で言えばAに向かいながらBとCのどちらに行くか考えていたのです。
目の前のものに追われて思考力や判断力が落ちている中で、いつか行けたら良いDのことについてまで「今日やらないでもいいや」という無駄な決断をわざわざして余計に疲れているのが今です。
失敗しやすいタスク管理方法
この記事を読んでいるぐらいですから、タスク管理の方法についてはいくつか調べたりアドバイスを貰ったこともあるかと思います。
締切だと言われた日の1日前に自分なりに締切を設定してみたり、タスク管理ツールを使ってみたり、ポストイットでペタペタ貼ってみたり、うまくワークしたものはありましたか?
失敗しやすいタスク管理方法というものはあります。特に後回しグセのある人にとってはタスク管理が「後回し」になることもあり、気づいたらやめてしまっていることも多いかと思います。
もし今までにチャレンジしたことがあるタスク管理方法があれば、どうしてやめてしまったのか1分ほど時間をかけて考えてみてください。
なんとなく面倒くさくて…、ツールを使っても大して現状が良くならなくて…、アプリを開くのが面倒くさかった…、ツールの中のタスクが古くなってきて…。
おそらく「タスク管理ツールではあなたの問題は解決しない」から使わなくなったのだと思います。
タスク管理ツールは続かない
この記事の最初の話を思い出してほしいのですが、あなたが苦手なのは本質的にはタスク管理ではないです。
タスクをスケジュールに乗せるのがめちゃくちゃ下手なだけなんです。ここを改善すればかなりのタスク管理の上級者になれるはずです。
タスク管理ツールはスケジュール管理については全くカバーしてくれません。いつやるか、何日にやるか、その程度のアサインはできても何の役にも立ちません。なぜならタスク管理ツールではあなたの今日を管理することはできないからです。
今までのタスク管理を思い出してほしいのですが、タスク管理ツールの「中」にある今日するタスクと、「外」にある今日するタスクがありませんでしたか? 私に言わせれば、これでは先程の脳内タスク古今東西がパワーアップして帰ってきただけです。何を覚えていれば良いのか忘れていいのか、もうごちゃごちゃです。
社内のスケジュール管理に頼らない
みなさんの会社、またはチームでは朝会はありますか? またはスケジュール管理をチーム単位で行っていますか? それなのに自分のタスクはオンスケに乗っていないなと感じますか?
この問題は先程と一緒です。チーム管理しているスケジュール(タスク)とあなた個人に降りかかるスケジュール(タスク)に被っていないものがある、それだけです。請求書を会社に提出しなければならないというあなたのタスクをチームで管理することは絶対にないですよね。
チームでスケジュール管理をしていたとしても、あなた個人のスケジュール管理は絶対に必要です。
スケジュールを立てることに時間をかけよう
オンスケで進めるためにはしてはならないことがあります。それは朝、デスクに座ってすぐにブラウザを立ち上げること。
朝だ! 今日も仕事するぞ〜! ブラウザ開いて…あ、メール来てる……返信して……ポチポチポチ……あ、昨日の資料チェックして……ポチポチ……はい、もう帰ってこれないですね。決断の海に泳ぎに行きました。だめです。
すべての始まりは朝です
まずはデスクに座ったら、スケジュール帳でも、メモ帳でも、タスク管理ツール、ワードでも、Notionでも何でも良いです。白紙のページを開きましょう。そして今日することを書き込んだり、タスク一覧の中から引っ張ってきます。
ただそれだけ。オンスケに乗るためにすることは、ただこれだけです。10分、20分かかっても大丈夫です。というかそれぐらいかかるべきです。
すべてを書きます。書いていないことはやりません。本当に根こそぎ書き連ねます。誰かに見られたら恥ずかしいぐらい書いていいです。プライベートなことも書いてもいいです。あなただけのスケジュールです。ルールはありません。
やるといいこと、嬉しいこと
これが上手くワークする理由は「後回しになっているタスクを今日やるかどうかを毎日検討できる」というところです。
さっきの決断疲れの話だと、毎日検討するなんて疲れる! と思うでしょうが、でも今まで何かとチラついていた考えが1日1回で済むのですから段違いに楽になります。かつ、今日やらない正当な理由がつくわけですから気持ちも楽になります。
スケジュールはあくまで見通し
8時間勤務だとして、はじめの頃はタスクの量が多すぎたり少なすぎたりすることもあるかと思います。またスケジュールにないことをやってしまう日も出てくると思います。そういうときはやったことをスケジュールに書き込みましょう。とにかく今日が終わったときに、やったこと全てがスケジュールに書いてある状態にします。
全然チェックボックスが埋まらなかった日も出てくると思いますが、ここで1つ約束してほしいのが「スケジュール通りにいかなくても残念に思わない」でください。
別にいいんです。見積もりの精度が上がっただけですから、むしろ良いことです。そのうち、これぐらい時間がかかりそうだからだとか誰がボトルネックになるから朝のうちにやっちゃってとか、上手くスケジューリングが回りだしますので気にしないでください。
慣れてきたら週で見通しを立ててみよう
そのうち、今日はここまで終わったから明日はここからだな。今日のうちにスケジュール帳に書いておこう…だとかができるようになってくるでしょう。
それぐらい慣れてきたら週で見通しを立てましょう。今週できると嬉しいことを書き出して、各日に振り分けます。
面倒くさいことを明日の自分に任せちゃえるわけです。明日の自分はスケジュールに入っているので何も考えず(やるかどうかを決断せず)取り掛かることができます。
例えば来週月曜に打ち合わせがある。今週中に提案書を1つ仕上げなければならないなら「3日ぐらい必要だな、じゃあ火曜日はイベントで忙しいから月・水・木ぐらいでやれたら金曜の余裕ができていいな」なんてことが考えられるようになります。
今までは金曜日に残業しながら仕上げていたものを、です。こんなに余裕を持てる人間になりました。
週で見通しを立てる方法については別記事を書いているので、よければ見てください。
例えば私のスケジュール
(本当は詳細なスケジュールを載せられたら良かったんですが、モザイクだらけになったので見本となります。こんな感じか〜とご覧ください)
チェックされているのは終わったもの、罫線を引いているものは出来なかったものです。全然基本情報のテキストできてなくて草。
ハチャメチャですけど、こんなのでいいんです。私がわかればOK!
おすすめな白紙ページ
Notionは7カラムに分けられるので便利です。
テンプレートの配布ができないようなので残念ですが、一応画像でお見せします。公開しました。こちらの記事をご覧ください、
木曜始まりになっているのは気にしないでください。私はこのページが template button
を押せばでてくるように設定しています。
正直これはちょっと変態っぽいので普通にメモ系のアプリ(iPhoneなら純正のメモアプリ)でも十分です。
導入までには時間がかかります
これを読んでチャレンジしようと思ってくださった方にぜひ知ってほしいことは、何事も導入までには時間がかかるということです。
魔法はありません。順を追って、焦らずに少しずつ自分のものにしていってもらえたらと思います。
何かわからないことや助けてほしいことがあればいつでもご連絡ください。DMは基本的に開放しています。
では、よりよい毎日を祈って。おわり。